摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士

江頭文江(地域栄養ケアPEACH厚木)

「摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士」は、摂食嚥下リハビリテーションの基本的知識と栄養管理に関する技能を修得し、医療機関や介護(福祉)施設とともに在宅においても、摂食嚥下障害を持つ患者や家族に対し栄養管理と専門的な食・栄養支援を行うことでQOL向上に貢献できる管理栄養士を、公益社団法人日本栄養士会と一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会とが認定する共同認定制度です。

日本栄養士会HPより

 毎年、6月に専門研修と認定者の更新研修が開催されます。
 専門研修は、事前学習としてe-learningで6つの講義を受け、事前課題を提出します。事前課題には、自施設の嚥下調整食の撮影、課題事例と自施設事例について栄養ケアプロセスに沿って事例報告作成、自分の地域の特性調査、課題論文の精読と新たに課題に沿って選択した論文の精読があり、それらの事前課題をもって、2日間の対面研修に臨みます。

 対面研修では、下記のようなカリキュラムを実施しています。
 中でも、初日の調理実習は、事例を提示し、入院中と退院数ヶ月後等、2回のタイミングで摂食嚥下機能を評価し、嚥下調整食を調理します。嚥下調整食は、栄養強化や病態にあわせ、さまざまな調理の工夫もみられます。

 内容
1日目嚥下造影検査のための検査食 や嚥下調整食学会分類2021の試食と理解 自施設の嚥下調整食展開 事例にあわせた嚥下調整食調理
2日目栄養ケアプロセスの理解 コミュニケーション 指導研究

 更新研修では、例年、研究に関する基礎的な内容から、レビュー作成、事例報告、学会発表準備など、有資格者のさらなるスキルアップやエビデンス構築にむけて、より組んでいます。

 これらの研修の講師には、摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士の有資格者を中心に毎年少しずつメンバーを変えながらイベントや研修会などの場を設け、専門管理栄養士自身のスキルアップと情報交換につなげています。

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