
病院から在宅へ ~「食」をつなぐ要は嚥下調整食~
工藤 美香(駒沢女子大学) はじめに 超高齢社会を迎えた日本では、「口から食べること」を支える取り組みがますます重要になっています。 誤嚥性肺炎や低栄養の予防、QOL(生活の質)の維持に欠かせないのが…
嚥下調整食の重要性
宇野千晴(名古屋学芸大学管理栄養学部) 日本では現在、嚥下障害を持つ人が100万人を超えると推計されています。高齢化にともない、食べ物を噛む力(咀嚼機能)や飲み込む力(嚥下機能)が低下する人が増え、食…
摂食嚥下障害における栄養管理の全国実態調査報告
白井祐佳(浜松医科大学医学部附属病院栄養部) 摂食嚥下障害は、栄養摂取そのものが制限される疾患です。この障害に対して適切な栄養管理が行われなければ、患者は容易に低栄養やサルコペニアに陥ります。その結…
離水と溶解
江頭文江(地域栄養ケアPEACH厚木) 日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021のなかに、「離水」という言葉が使用され、多くの方が「離水」という言葉を知りました。「離水」とは、本来食品…
摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
江頭文江(地域栄養ケアPEACH厚木) 「摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士」は、摂食嚥下リハビリテーションの基本的知識と栄養管理に関する技能を修得し、医療機関や介護(福祉)施設とともに在宅…
嚥下調整食の栄養価
栢下 淳 (県立広島大学) 嚥下調整食を摂取している人は、普通食を摂取している人に比べ、摂取エネルギー273cal、たんぱく質12.4g少ないことが報告されている。 摂取エネルギーやたんぱく質が少…

「嚥下調整食(えんげちょうせいしょく)」とは、病気や加齢が原因で食べ物をうまく飲み込めない「摂食嚥下障害」がある方のために、安全に食べられるよう工夫された食事です。
飲み込みやすさだけでなく、エネルギーやたんぱく質といった、体に必要な栄養素をきちんと補給するという大切な役割も担っています。
調理の過程で水分を多く加えるため、栄養の密度が低くなりがちです。また、ミキサーにかけたり細かく刻んだりすることで、料理本来の見た目や香り、食感が損なわれ、食べる楽しみが減ってしまうことも少なくありません。
栄養価を高める工夫や、味、香り、彩りを豊かにして五感で楽しめるように配慮することが非常に重要です。食事環境やご本人の食の記憶なども考慮し、食べる喜びを感じられるようなアプローチが、生活の質の向上と栄養状態の改善につながります。
JWIND監修嚥下調整食ギャラリーサイトへ
(老年栄養ドットコムのページへ移動します)

ボリュームが多くなりがちな嚥下調整食の栄養価を高め、おいしく食べられる工夫を込めた「栄養強化嚥下調整食」の導入事例を紹介します







